20世紀ポーランドを代表する詩人の一人、チェスワフ・ミウォシュ Czesław Miłosz の『世界 ポエマ・ナイヴネ』(原題:„Świat, poema naiwne”)を、ポーランド語と日本語、それぞれの言語のネイティブ・スピーカーによって二ヶ国語で朗読します。
『世界 ポエマ・ナイヴネ』は、1943年、まもなく32歳になろうとするチェスワフ・ミウォシュがナチス占領下のワルシャワで書き上げた作品で、全部で二十の詩篇からなります。現在もワルシャワの文学博物館に保存されている„Świat, poema naiwne”の手稿には「1943年4月」と記されています。ちょうどワルシャワ・ゲットー蜂起が起こった時期にあたります。ゲットー蜂起はひと月足らずで鎮圧され、一帯は焦土と化し、多くのユダヤ人が強制収容所に送られました。
ワルシャワ・ゲットー蜂起の火(ポーランド・ユダヤ人歴史博物館提供)
そのような現実のなかでミウォシュは、詩を書くという行為と現実との間で深く葛藤しながら、ほんとうは世界がどのようにあるべきか、人間はどのようにあることが出来るのか、„Świat, poema naiwne”に描き出しました。それは、タイトルに“poema naiwne”(無垢の詩)と副えられているように、素朴で率直、のびやかで美しい世界でした。(詩の原文はこちらでご覧いただけます。)
チェスワフ・ミウォシュ(1911-2004)
イベント詳細
日時 | 2018年9月8日(土) 午後6時開演(午後5時半開場) |
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場所 | ゆうど 東京都新宿区下落合3丁目20-21(地図) |
プログラム | チェスワフ・ミウォシュ『世界 ポエマ・ナイヴネ』ポーランド語原詩と邦訳詩の朗読 奏舞(石原耒ソロダンス) 季節のお菓子・お茶の振舞い(galerie雨・睦美) |
会費 | 一般:3000円 学生:2500円 定員30名(ご予約をお願いいたします) |
ご予約・お問合せ | 予約受付フォーム(Googleフォームにジャンプします) 電話:0467-60-1374(港の人) 090-1844-9497(石原) |
当日の連絡先 | 03-5996-6151(ゆうど *朗読会当日のみこちらにご連絡ください) |
主催 | 有限会社 港の人 〒248-0014 神奈川県鎌倉市由比ガ浜3-11-49 TEL: 0467-60-1374 |
出演者紹介
Karolina Chrząstek-Tanno(フションステク 丹野 カロリーナ)
1974年、ポズナン市生まれ、同市の大学(UAM)の日本学科卒業。映画撮影現場、日本大使館、IT会社(東京、オランダ)で 様々な翻訳・通訳の仕事を長年続けてきた。現在、家族と東京に在住し、ポーランド人会'RAZEM'の活動に関わっている。
Karolina Szebla-Morinaga(シェブラ 森永 カロリーナ)
1976年ポーランド・ワルシャワ生まれ、東京在住。ワルシャワ大学日本学科を卒業後、在ポーランド日本国大使館に勤めながら博士号を取得。
著書に「和歌における幽玄体(Tajemna głębia yūgen w japońskiej poezji)」など。
Instagram: karolmorinaga
Matylda Krasoczko(クラソチュコ マチルダ)
内藤 里永子(ないとう りえこ)
翻訳家、ターシヤ・テューダー、ジョージア・オキーフなど。2011、2015年、谷川俊太郎さんと自作詩朗読ライブを行う。『一夜だけの詩遊び』、 『わたしは名前がない。あなたはだれ?エミリー・ディキンスン詩集』。
ほのい菫舟(ほのい せん 樋口仁美)
映像作家/歌人/朗読者/音屋。未来短歌会所属。箏奏者Katarzyna Karpowiczとの『蟲愛づ姫 Mushimedsu-Hime』、京都の作曲家・やまざきともやとの『くすりぶね』でも活動。
2015年 市原ひかり(ポニーキャニオン)『DearGatsby』発売記念コンサート演出
2017年 『吉備津彦と百襲姫』監督 https://vimeo.com/237241750
2018年8月 ポーランドのRDCにて、楽曲放送。
泉 裕(いずみ ゆたか)
NHK東京放送児童劇団卒団。桐朋学園芸術短期大学演劇専攻卒業。ニナガワスタジオに在籍したのちイギリスへ留学、London International School of Performing & Arts卒業。その後、地元横浜で大野一雄舞踏研究所にて俳優修行、現在に至る。
神谷 理仁(かみや りひと)
フランスとドイツでダンス&パフォーマンスをまじめに研鑽。帰国後は、ドイツの友人と共に音楽ユニット、ユバルとパピルスを結成したりして、何事も遊びの延長線上といった乗りでのびのびと活動している。
https://youtu.be/t0cEknJ7f4I
睦美(むつみ)
舞踏家。galerie雨(東墨田)を拠点に夫寧呂とデュエットで活動。昨年12月から季節のお菓子とお茶と踊りのおもてなしを1つのソロ作品として発表。踊りもお菓子も儚く消えてしまうけれど、そのかけがえのない時間に幸せとありがとうを感じる日々。
https://www.mutsumineiro.com/
石原 耒(いしはら るい)
空間にはそれぞれに『場の音楽』が充ちていて、そこに関わる一人ひとりが各々のやり方でそれを聞いているのだと思います。それによく耳を傾けて、その音楽にのって踊りたい。奏舞(かなでまい)と名づけて活動しています。
http://lifesizeuniverse.com